-On the way to be stronger-緒方良行

見事にBWC2年連続年間優勝を達成した緒方良行。

6戦中5戦を表彰台に上がり、ソルトレイク戦では見事に優勝を掴む。

言葉通り圧倒的な強さを見せつけた2022シーズン。

 

B-PUMP所属でありFrciction Labs Teamである緒方良行。

これまた無い機会なので、大会の感想、トレーニング、チョークの話まで、

PUMP ONLINE SHOPスタッフのインタビューでお届け。

※以下 

緒方良行 (緒方) 

PUMP ONLINE SHOPスタッフ(POS)

 

 

【今シーズンの成績について】

 

(POS)

まず年間優勝おめでとう、優勝もしてかなり好成績なシーズンになったと思うけど、

シーズンを通しての感想を教えてください。

 

(緒方)

2年続けての年間優勝は素直に嬉しいですし、驚いています。

だた、今年はラウンドの数も増えてるし、自分が去年より強くなっているとすれば

今年は去年より多く、2回以上は優勝ができると自信がありました。(去年の優勝はインスブルック1回)

年間はもちろん狙ってたんですけど、欲を言えば優勝をもっとしたいって気持ちもありました。

最初の方が2位3位とずっと惜しくて”何かがまだ全然足りてないのかな”

と思っていた矢先にソルトレイクで優勝できたので、その時はすごく嬉しかったです。

 

(POS)

確かに優勝こそ一回だけだったけど、5戦表彰台とかなり安定した成績をキープしていた今シーズン。

連戦もあるなかで、この成績は実際すごいよね。

 

(緒方)

シーズン始まる前は駄目な時はとことん駄目だろうなと受け入れていたので、

正直こんなに安定するとは思ってなかったです。

去年に比べて、良い時と悪い時の差が埋まっていったことこは、自分でも成長を感じてます。

もちろん、シーズン通して自分に流れがきてる感覚は多少ありましたが、

それ以上に今まで培ってきた経験やメンタルコントロールが生きていた気がして、

良く言えば今回の成績は流れや勢いではなく”自分で掴んだ結果”だと思っています。

 

 

 

(POS)

今年はLWCも全戦出場予定で、既に決勝に進んでるラウンドもあるね。

緒方といえばボルダーのイメージが強いけど、リードの調子も上がってきてる?

 

(緒方)

いや、リードはまだまだ実力が足りないと感じてます。

リードのトップ選手と比べてまだまだ持久力が足りなくて、

ボルダーとは逆に勢いとか突破力と判断力でどうにか乗り切っている感じです。

表彰台に乗るには、まだリードの能力を身につけないとですね、次戦のLWCまでの課題ですね。

 

 

 

【トレーニングについて】

 

(POS)

じゃあ次に普段のトレーニングについて教えてください、基本はB-PUMP荻窪店?

 

(緒方)

そうですね、荻窪が多いですね。

荻窪の1Dや登りやすい2Dを大会のシュミレーションにして、少ないトライで登る時間と、

大会では出てこない強度、荻窪で言うとブラックテープ(3D)を登る時間は分けていて、両方大事にしてます。

多分コンペで勝つだけを考えたらシーズン中は前者の方がコンペに生きると思うんですけど、

クライミングを強くなるって意味では、それだけじゃ頭打ちくらうし、より難しい課題に対応できないと思うんですよね。

あとブラックテープぐらいの難しいムーブを経験しておくと、

コンペでどんなに難しいムーブが出てきても「これ出来ないかも…」

ってならないので、そうゆう意味ではメンタル面でも生きてきてますね笑

 

(POS)

確かに荻窪のブラックテープのレベルの課題はコンペでは絶対出てこないよね笑

 

 

 【Friction Labsについて】

 

(POS)

愛用してるFriction Labsのチョークを教えてください。

 

(緒方)

Friction LabsはチョークはBamBam、

Secret StuffはHygeinicとAlcohol Freeを使ってますね。

基本的にコンペではHygeinic、トレーニングでAlcohol Freeを使ってますね。

Alcohol Freeは、ジムにたまにあるツルッツルになったホールドにめっちゃ良いです。

 

 

 

(POS)

コンペ中ってSecret Stuff結構マメに付けてるけど、あれって間に合ってるの笑?

 

(緒方) 

Hygeinicだったらすぐに乾くんで、間に合いますね。

なんなら、濡れたタオルで手の汗拭きとって乾かしてから使ってますよ。

 

(POS)

競技中に??

自分だったら短い時間だからドキドキしちゃいそう笑

 

(緒方)

昔は結構焦ってトライしてました笑

でも最近は逆にそれやらないとマシンガントライになっちゃうし、

完登する時のアテンプトが大事なので、中途半端な状態でトライするより

一旦、冷静になって集中して登った方が完登に近づくし、アテンプトも少なくなるし。

 

(POS)

関係ないけどSecret Stuffちゃんと名前書いてるんだね笑

 

(緒方)

書いとくとアイソで忘れてもすぐ戻ってくるんすよ笑

 

 

【今後の目標について】 

 

 (POS)

この先の目標を、ざっくりで良いんで教えてください。

 

(緒方)

もちろんパリオリンピックは狙ってます、その前に2023年の世界選手権に出場ですね。

まだ、どの大会が選考対象になるかはっきりしていないので、一つひとつ大会で確実に優勝を狙いたいですね。

正直、大会が多くてピーキングは大変なんですが、ON、OFFの結構切り替えは得意な方なんですよ。

今年の連戦もですけど、大会が多くて疲れたって感じたことは全くないですね笑

練習もあまりルーティンや縛りを決めたりせず自由に登っているので、

今でも常にクライミング楽しいって思いながら登ってます。

 

 (POS)

そしたら最後にどんなクライマーを目指しているか教えてください。

 

(緒方)

最近自分でも言ってるし、周りにも言われるんですけど”怪物”になりたいですね笑

目指すは誰よりも”強い”クライマーです!!

 

 

緒方良行といえばクライマーなら誰しも憧れる圧倒的なフィジカルを使ったクライミング。

ただこのインタビューの中では、そのフィジカル同等のメンタルの強さと、

クライミングへのロジカルな思考を印象強く感じさせてくれました。

2年連続年間優勝という快挙にも慢心することなく、常に今以上の”強さ“を求め続ける緒方良行。

彼が追い求める理想像に成った時、どんなクライマーになっているかはもはや想像範囲外。

どんな”怪物”が生まれるか乞うご期待!!

 

 

インタビューの最後にSecret Stuffにサインゲット。

Hygeinic×3 Secret Stuff×2の少ない数ですが、早いもの勝ちで。

ちなみに蓋を取り替えれば代々受け継ぎ可能なので安心して使ってくださいませ。